LPICを受験してきました。無事に合格出来ました。
ふと思い返すと、そういえば私って体系的にLinuxを勉強したことなかったなあと。
いい機会なのでLPICレベル1を受験することにしました。
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LPICについて
LPICはレベル1、2、3とあり、1から順番に取得する必要があります。
レベル1は101試験と102試験の2つがあり、両方に合格しないと認定されません。101、102はどっちから受験してもOKです。1日で2つ受験することもできます。
試験費用は税込みで16、200円なので結構高いです。2つ受験する必要があるので、合計で32,400円。(高すぎない?)
LPICの試験はCBT方式のパソコンを使用したものなので、好きな会場で受験できます。私がこれまで受験したPython検定や統計検定2級もCBT方式の試験でした。CBTは予定が立てやすいのがいいですね。
体系的なところがわかればそれでいいので、学習期間は限りなく短く設定。とりあえず申し込んじゃえば、必死で頑張るタイプなので。
ちなみに、今年の8月までならLPICに合格すればLinuCの認定ももらえるようです。なのでLPICを受験しました。今のところ両者の受験範囲は同じみたいです。
LPICの学習期間
どんな勉強をしたか簡単に紹介。
私はインフラエンジニアではありませんが、ちょこちょこコマンドを触る機会はあったので、まあいけるだろうと最小限の学習期間を設定しました。
受験を決めてから、5日後にLPIC1-101、その5日後にLPIC-102を申し込みました。つまり学習期間はトータルで10日です。受けなくてもいいのに受けているので、これ以上は時間をかけれないなあと。
実際に学習してみてわかったのですが、レベル1って暗記系の試験ですね。なので学習は結構ツラかったです。落ちたら試験費用がめちゃくちゃもったいないので、地味にプレッシャーでした。
試験の正答率
なんと101、102どちらも同じ点数でした。
正答率は85%。
どんな学習をしたか
LPIC1-101の学習法
LPICを受験するほとんどの人が利用しているらしいオンライン学習サイトPing-tをメインに学習しました。Ping-tは101試験に関しては完全無料で学習できます。LPICを学習する人はやっておいて損はないはず。
それと合わせて、すごく昔に購入だけしてそのまま放置していたあずき本とスピードマスター(白本と言うらしい)も利用しました。この2冊は電子版です。確かAmazonが安売りの時に購入した気がします。ですが、時間もなかったので本はほとんど使用しませんでした。試験前日にあずき本の試験前のチェックリストを見たくらいでしょうか。
なので、私のLPIC101試験の勉強法は以下の通り。
- Ping-tをやりこむ
- 試験前にあずき本のチェックリストを眺める
Ping-tについては、選択形式の問題集をひたすらやりこみました。いきなり問題集からやってもOKだと思います。わからなくてもとにかく何回もやって解説をしっかり読み込んだ方がいいですね。600問以上の問題が用意されています。正解すると、その問題のステータスが、銅→銀→金に変わっていきます。まずは全て銀を目指し、そして金を目指すという戦略でいいと思います。
ちょくちょくリナックスのコマンドを使っているとはいえ、歯抜けの知識だったため、勉強していく中で発見もあり学習してよかったです。
Ping-tでは選択式の問題集と、実際にキーボードでコマンドなどを入力するコマ問の2種類の学習法が用意されています。試験後にわかったのですが、コマ問もかなり重要ですね。私は101試験の学習では選択式の問題集しかしませんでした。コマ問もやっておけばかなり高得点が狙えたと思います。
あと、Ping-tは合格者が体験談を投稿しているページがあり、試験の雰囲気を知るにはありがたかったです。勉強の方針を考える時に役に立ちました。なので、過去1ヶ月分でもいいので読んでみるといいかも。
LPIC101試験の日別の学習についてはこんな感じだったと思います。
- 1日目:Ping-tの合格体験談を読む。Ping-tの選択式問題集をやり込むが、結構間違いが多くて凹む。問題の出題は分野別。
- 2日目:Ping-tの選択式問題集をやり込む。問題の出題は分野別。
- 3日目:Ping-tの選択式問題集をやり込む。問題の出題は分野別。やっと1周終わった。
-
4日目:Ping-tの選択式問題周をひたすやって、問題のステータスをすべて銀にした。問題の出題はランダム。
-
5日目:Ping-tの選択式問題集をやり込むも、時間切れで銀50%、金50%でフィニッシュ。問題の出題はランダム。試験前にあずき本のチェックリストを確認。
上記のような流れで学習し、試験では85%を取り合格しました。
LPIC-102の勉強法
LPIC102試験の翌日から学習スタート。ワールドカップもあったりして、あまり集中できていなかったかもしれません。3日目まではだらだら勉強したと思います。なので4,5日目は焦りました。落ちたら受験料めちゃくちゃもったいないです。一応、試験日を延期することはできますが、1回それをやっちゃうとずるずるいきそうな気もしたため、はじめに設定した試験日でチャレンジすることにしました。
ただ、なんとなくLPICの学習方法がわかった感覚があったので、どこか気持ち的には余裕がありました。102試験ではSQLの基礎も出題されますが学習は飛ばしました。基本的なことしか聞かれないので。。自信のある分野も出題範囲に含まれていたので余裕が出たのだと思います。
今回はPing-tのコマ問もやりました。結果的にこれが効いたと思います。なので、これからLPICを受験する人はコマ問もやったほうが良いです。選択式の問題だとどうしてもわかった気になってしまうんですよね。0からコマンドを回答することができれば、それはもう自分の実力になったと言ってよいのではないでしょうか。
ちなみに、Pingーtでは102試験の問題は有料です。プレミアムコンテンツになっています。利用するには、1ヶ月2400円で利用できます。月末区切りではなく、申込日から1ヶ月でした。Ping-tのサイトにはこの辺説明が無かったのでちょっと不安でした。(どこかに書いてあるのかも?)
有料でしたが、迷わず申し込みました。クレジット決済を利用しました。クレジットの場合は申込み後すぐに利用開始できたのでよかったです。なにせ、試験まで日にちがないので、利用開始までラグがあると合格は厳しかったと思います。
ちなみに、支払いが完了するとこんな画面が表示されます。
LPIC102試験の日別の学習については以下の通り。
- 1日目:Ping-tの選択式問題集をやり込む。問題の出題は分野別。なかなかエンジンがかからない・・
- 2日目:Ping-tの選択式問題集をやり込む。問題の出題は分野別。まだエンジンがかからない・・
- 3日目:Ping-tの選択式問題集をやり込む。問題の出題は分野別。まだ1週目が終わらない・・
- 4日目:Ping-tの選択式問題集をやり込む。問題の出題は分野別。ここで1週目が終了。そのまま、やりこんで50%を銀にもっていく。このまますべて銀にもっていき、そして金を目指したいが試験までの逆算すると無理そうなので断念。その後、コマ問にとりかかる。フルパスで書いたりする必要があるので、正答率はかなり低くて焦る。
- 5日目:コマ問をやりこむ。翌日の試験日は休日だったため、徹夜することにした。深夜にワールドカップを見てしまい、一時集中力が途切れたが、その後はもくもくとコマ問を頑張った。
上記のスケジュールで勉強しました。試験では85%の正答率でした。
102試験では体調が悪かったのが地味に想定外でした。。。徹夜してそのまま電車にのって試験会場に行ったのですが、試験前の待機室の冷房で腹痛が発生。そのまま試験に突入し、痛みに耐えながら試験を乗り切りました。体調管理ってすごく大事ですね。。。あまりに痛くて死にそうになり見直しは一切せずに退出。ただ、コマ問をやりこんでいたために、試験は30分ほどで終えることができました。コマ問は神です。笑
もう一つアクシデントも。試験時にはペン2本と用紙が準備されています。そのペンが2本とも書けない。インクが乾いてからっから。笑 うんともすんともという状態・・・ 机にはボタンがあって、それを押せば係の人が来てくれるみたいです。ボタンを押す→係の人が来る→ペンが出ないと説明する→新しいペンを取ってきてもらう→ペンを受け取る、という流れを想像すると面倒になって結局呼ばす。ビットの計算が必要になったら呼ぼうと決めましたが、そのまま試験終了。LPICレベル1ではペンを使う機会はほぼないですね。
そういえば102試験での学習ではiPadProも大活躍しました。これの貢献は大きいです。私は今は13インチのiPadProを愛用しています。これがコマ問で威力を発揮。iPadのスプリットビューで左画面にPing-t(Google Chrome)、右の画面にノートアプリ(Good Notes 4)を開いて、コマ問の回答をApple Pencilで書きまくりました。
10問やって答え合わせ、をエンドレスでやり込みました。これのおかげでコマンドなどのパスも正確に覚えることが出来ました。iPadPro最高。
その他
LPICのログインページ、LinuCのログインページがわかりにくくて、登録に無駄に時間がかかりました・・・もっとわかりやすくならないものか。。
LPIC レベル1(101、102)の学習法まとめ
私のようにすでにLinuxを触っている人は、
- Ping-tの選択問題をやりこむ
- ただし、選択問題はわかった気になりやすいので、ちゃんと意味を理解する
- Ping-tのコマ問もやっておくと尚良し
シンプルにこんな感じでOKだと思います。
私は全く初心者だよ!という人は、一つ一つのコマンドを打ち込んで、挙動を確認しながら進めないと、合格しても意味ないのかなあと思います。(給与アップとかの制度があるなら意味はあると思いますが・・・)
おわりに
LPICレベル1を受けてみて、これまで断片的に持っていた知識が頭の中で体系的にマッピングされたと思います。これだけで、私的には価値があります。受けて良かったです。この試験は「短期間で体系的な知識を得る」には良いのではないでしょうか。
実務で役に立つかどうかは別の話で、これからの私の行動次第でしょう。