HHKBのキーボード。人気ですよね。打ちやすくて最高です。作業効率もアップしまくりです。ただ、致命的に残念なのがタイプ音。気になる人は気になってしまうレベルのタイプ音なのです。
製造元のPFUからはHHKBのシリーズとしてType-Sという静音化タイプが発売されています。しかし、なぜか白のみ。私の好きな墨では静音化モデルがありません。(どうしてこんなチグハグなことになってるの!笑)
墨の方でも静音化したものを使いたいということで、例によって私もHHKB静音化の改造を行いました。
今回はその改造の様子をレポートします。
このページの目次
Oリングで静音化したHHKBのモデル
私が静音化したHHKBです。
- HHKB Professional2(PD-KB400B)
有線タイプ、英字配列、刻印、墨色です。Bluetoothタイプの静音化であっても基本的な静音化方法は同じです。参考にしていただければ幸いです。
繰り返しのボヤキになりますが、なせ墨色のType-Sが無いのか・・?需要がないことはないと思うんだよなあ。というか、全モデル静音化したものをデフォルトでもいいのではと思います。職場で使うには気を使います。。。
HHKBを静音化するために用意したもの
静音化には必須なものです。
- Oリング(下で説明します)
- プラスドライバー
これだけ。Oリングをそれぞれのキーの間にはめていきます。
あると良いもの
- キートップの引き抜き工具
これがあると作業が楽になります。私は以前カラーのキートップを購入した際に付属してきた引き抜き工具を使用しました。
ただ、気をつけなければならないことがあります。
- 金属の工具のため、引き抜き時に滑るとキーを傷つけてしまう恐れがある
ということです。これは本当に注意してください。結構お高いHHKBです。傷つけたくないですよね。
OリングはAmazonで購入
安さにつられて下記のものをAmazonで購入しました。
サイズはBにしました。
海外から発送されるようで、到着まで12日かかりました。なのでもし同じものを購入する場合は、余裕をもって注文したほうが良いです。
歯科矯正用のゴムなので耐久性は良さそうかなと。
たっぷり入ってます。
他にもキーボード用のOリングが在庫有りで販売されています。そちらの方が早く手元に届いてよいかも。ただ、Oリングの太さの違いによっては、チャタリングなどが起きるかもしれないので、ご自身で判断をお願いします。
私の購入したウサギのマークのOリングではチャタリングする感じはありませんでした。(参考までに)
パッケージの裏面です。↑ 英語と中国語の表記があります。
参考に作業後に余ったOリングの写真も載せておきます↓
1台分の静音化には1袋で十分でした。1袋で2台静音化するのは厳しいです。
HHKB静音化の流れ
とても単純です。
- キートップを全部外す
- ネジを外して本体と基板を分離する
- キーのパーツをはずす
- キーの間にOリングをはめる
- 元に戻していく
こんな感じで進めていきます。以下で写真付きで紹介します。
HHKBのキートップを外す
慣れればさくさく外せます。全部のキートップを外しました。
金属の引き抜き工具を使用される方は、滑らないように気をつけてください。キートップの側面に傷がつきます。
私は怖かったので、はじめの数個を引き抜き工具で外したあとは、指でキートップを外していきました。この方法が一番安全な気がします。
外したものは、きれいに並べておいた方があとの作業が楽です。付け間違いもないと思います。
本体側はこんな感じの姿になります。スペースのところにスプリングがあります。
スプリングは無くさないように注意してください。
本体のネジを外す
次はHHKB本体のカバーを開けます。このときにネジを外すため、プラスドライバーが必要になります。HHKB本体の裏面を見るとネジがあるのがわかると思います。
本体のネジを外したら、カバーを開けます。
基板のネジを外す
ネジがある箇所はまだあります。内部で基板がネジで固定されています。数が多いのですが、ひとつずつ外して行きましょう。
たくさんあります。白丸の銀色のものがネジです。
全部外しました。ネジは無くさないようにしましょう。
そっと基板を外す
基板が動くようになったので、そーっと外して退避させます。
対比させた基板です↓
本体側です↓
それぞれのパーツはこんな感じで分離されると思います↓
グレーのゴムは固定されていないため、ばらばらにならないように、そっと扱いましょう。
キーボード内部の作業
分離したキーボード本体の裏面はこんな感じになっています。
それぞれのパーツを外していきます。ここは重要な作業ポイントになります。キーの中身を取り出します。
外すと円柱型のこいつが出てきます。
外すときに少し力がいります。私は指で取りました。
ツメが引っかかっているだけなので、少し力をかければ外せます。外すときにどうしてもツメが欠けます。でもこれは静音化する上では仕方ありません。それに、ツメが欠けたからと言って、キーの動作がおかしくなるということはありませんでした。
見にくいですが、パーツの右の小さくて黒いものがツメが欠けたものです↑
欠けても気にせずバンバン取っていきましょう。
ポイントとしては、ツメがある方にスペースを開けるように力を掛けることでしょうか。取りやすくなります。また、ツメの欠けも小さくなるきがします。
単純作業なので根気が入ります。
丁寧に作業しましょう。
横長キーは内部の形が違う
ちなみに、横長キーは内部のパーツの形状が異なります。
針金が入ってます。ちゃんと元にもどせるように、外す前に取り付け方を覚えておきましょう。不安な人はスマホなどで写真を取っておけば安心だと思います。白いグリスも塗ってあるので、グリスはなるべく残したいので取らないように気をつけましょう。
パーツを全部取り外しました。↓
Oリングをはめていく(最重要!)
さて、ここが今回のHHKB静音化作業では一番大事なところです。外した円柱形のパーツにOリングをはめていきます。
私は、Oリングにヨレがないようにはめていきました。気にしすぎかもしれませんが、キーの反応に差が出たら嫌だなあと思ったので。
何回かやってみて気がついたのですがヨレは簡単に取れます。Oリングをちょっと入れて少し戻せばきれいになります。指の腹でちょっと戻してあげればおもしろいようにヨレがとれます。あとは、平行移動を意識して根本までOリングを滑らせます。
キーの数が多いのでこの作業は大変でした。(できればもうやりたくない。笑)
↑ 白いものがOリングです。
このあとはそれぞれのパーツを戻していく作業になるので、出戻り作業を無くすためにも、時間がかかってもいいので、Oリングは丁寧に根本までまっすぐはめていきましょう。
ちなみに、たくさん消費したOリングですが、結構余ります。なので、数の心配はしなくて大丈夫です。
パーツを戻していく
ここからはこれまでの作業の逆です。パーツを戻していきます。キーの位置を間違えないようにしましょう。
基板をネジ止めする際は、力が均等にかかるように、左右上下少しずつネジを締めていってください。片側からがっちり締めていくと基板が反れやすくなります。
本体カバーを取り付けるときに若干寸法誤差が出る可能背もあるため、ネジ締めは均等に行ったほうがスマートに作業が進むはずです。
結局HHKBは静音化できたのか?
結果から言うと、かなり静かになりました。
キーを押し込むのではなく、キー表面に触れただけでもカチャッと高い音がしていたのですが、それははぼなくなりました。
また、押し込んだ際の音も低くなり、全体的に静かになりました。
打ち心地はどうなったか?
若干キーストロークが減ったかなという感じです。確かに「打ってる感」は少し減ったかも。でもまあ慣れると思います。
静音化して1ヶ月以上経った今では、最初の打ち心地を忘れました。笑
打ちにくくなったとかマイナスの影響はありませんでした。
HHKBを静音化改造する価値はあるのか?
実際に静音化してみた私の感想としては、やる価値ありです!
やはり、人に迷惑掛けてるかな・・・と思いながらキーを打つのはシンドイです。その気持ちがなくなっただけでもかなり満足です。
まあ、墨色の静音化タイプ(Type-S)が登場してくれればこんな苦労しなくていいのですが。^^;
おわりに
今回はHHKBを改造して静音化するという記事でした。写真もたくさん掲載したので「こんな感じで作業すれば良いのか」とイメージはしやすくなったと思います。
非常に打ちやすいHHKBですが、静かに使うには、
- Type-Sのモデルを購入する
- Oリングを入れて静音化する
の2択になるかと思います。
改造する場合は今回の記事がお役に立てば幸いです。
それでは〜